2017年6月10日・11日に初開催された野外音楽フェス「THE CAMP BOOK 2017」。ここには「never young beach」「大森靖子」といった話題のアーティストが集うだけでなく、数多くの子ども向けの催しが用意されました。驚いたことに主催者はリフォーム業を手がけている株式会社リペアという会社。ここでフェス事業を仕切る樋口大貴さんに、立ち上げの経緯や運営の裏側について聞きました。

第2話
人とのつながりから広がったフェスの可能性。

家族みんなに、スペシャルな思い出を。

─キャンプブックの特徴を教えてください。

「家族で楽しめるフェス」がキャンプブックのテーマです。僕自身、子どもができてからというものフェスには行きにくくなっていたのですが、子どもも楽しめるフェスだったら、家族みんなで足を運びやすいと思ったのです。だからメインターゲットは「家族」。それだけでなく「学び」の要素をプラスアルファしたことで独自性が生まれました。「共に学び・共に遊ぼう」という合言葉の通り、多彩なワークショップに参加することで楽しく遊びながら学んでほしいですね。

─具体的には、どういったワークショップが催されるのでしょうか。

たとえば、イノシシのジビエ料理体験とか。開催地である北軽井沢で猟師をされている方が地元でつかまえたイノシシ1頭を丸焼きにしたり、猪鍋にして振る舞ってくれます。動物1頭をまるごと料理して頂くとなると、子どもはもちろん大人にとってもインパクト大です。食べものや命について考えるきっかけにもなるでしょう。間違いなく心に残るはずです。

もうひとつ、僕が楽しみにしているのがラジコンブースです。以前あるフェスにミニ四駆ブースがあったのですが、そこで久しぶりにパーツを組んでいたら時間を忘れるほど熱中しました。文字通り、童心に返ったような気分でした。ラジコンも同じで、大人も子どもと一緒になって思いっきりコースを走らせて楽しんでもらえたらと思っています。

「フェスでウエディング」という新たな試み。

─最初はキャンプと音楽だけだったフェスが、いろんな催しをおさめる箱のようになっていった印象を受けます。

おっしゃる通りですね。ほかにも要注目なのが「山頂でのウエディング」です。浅間山を一望できる最高のロケーション、場を盛り上げる生バンドでの演奏──。
オーダーメイドのウエディングを手がけるプランナーさんの手によるスペシャルな式です。フェスの来場者であれば誰でも自由に参加できるので、キャンプブックのみんなでつくりあげる結婚式ともいえます。

山頂には式を挙げるおふたりがいる一方で、山の麓には子どもを連れたご家族がたくさんいらっしゃいます。山頂のおふたりからすれば、山の麓は将来の自分たちの姿です。また、麓にいる子どもたちにすれば山頂のおふたりは将来です。そのつながりがちょっと面白いですよね。結婚式から生み出される幸せなムードから、フェス全体がピースフルで一体感のある空間になると最高です。これは一回で終わりにせず、毎年1組限定で開催していきたいと思っています。応募が殺到するような、すてきなウエディングにします。

─フェスの主役ともいえるアーティストのブッキングは、いかがでしたか?

今回出演してくださる21組のアーティストさんは、すべて僕と同僚1名が中心となってブッキングしました。事務所に電話をかけてもつながらなくて、アポなしで事務所に突撃したこともあります。断られても諦めきれず、思いを込めた手紙で口説き落としたこともあります。懸命に気持ちを伝えると思いが通じる業界です。そうわかって嬉しかったですね。苦労はしましたが、思いのほかの成果だと思っています。

─初回とは思えないほど、そうそうたる出演者が集りました。

そうですね。あこがれのアーティストさんの出演が2人、3人と決まってきた段階になって初めて自分たちが手がけていることの大きさを実感しました。こうして関わったことのなかった業界に飛び込んだことで、新たなつながりがどんどん生まれ、多くの人からのサポートが得られたことが印象的です。

イノシシのジビエやラジコンブースの話も、新たなつながりの賜物です。正直なところ、こんなに多くのアーティストさんや出店者さんに恵まれるとは想像もしませんでした。本当にありがたいことです。気がついたらここまで大規模なフェスになっていたわけですからね。

(企画:池田和助、森谷太一 写真:榊智朗 取材:立古和智)

※当インタビューはフェス開催前に実施したものです。
※記事内の写真には開催当日の写真も含まれます。

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樋口 大貴

株式会社リペア執行役員
高校卒業後、様々なアルバイトをしながら音楽活動を行う。その後、建築資材の総合商社を経て株式会社リペアに入社。新規出店や店長などを経験し執行役員に昇進。住宅リフォーム業に従事する傍ら、プライベートではフェスやキャンプに数多く足を運び、今年初開催の野外フェス『THE CAMP BOOK 2017』を社内の一事業として立ち上げる。

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